E: それでは発表してもらいましょうか。徳さんの、今回の大目玉とやらを(笑)。
T: まぁまぁ、あわてんでよし、あわてんで。江口さん、邦楽の方先にどう?も1個位。俺の方はメインイベントとしてとっとくから(笑)。
E: あーっ、ヤナ感じ。すげえ自信もってるよ(笑)。徳さんて、ものすごくイイ新しいもの見つけた時、人に教えるのスキだよねぇ。
T: はい(笑)。スキです。
E: 目が違うもんね、そういう時。もう、宝ものを見つけた子供のような(笑)・・・・子供の時からそうだったんでしょ?
T: はい(笑)。そうでした。
E: うれしそ(笑)。わかりました。じゃ、徳さんの隠し玉は後のお楽しみという事で、行っちゃうよ邦楽2枚、っていうか2曲。まとめていきます。
T: 得意だね、その、まとめてっちゅーの(笑)。
E: (笑)。これは今一番好きな2曲です。ナンバーガールの「透明少女」とくるりの「青い空」。今日はどっちもシングル盤ですね。
T: それはアルバムには入ってないヤツなの?
E: 「透明少女」の方は、この夏に出たメジャーデビューアルバムの、えーと、「スクールガール・デストーショナル・アディクト」にも入ってるヤツで、くるりの「青い空」の方はまだシングルのみ。ナンバーガールというのは福岡のバンドで、今なんか、巷で・・・・
T: キてますよねぇ。
E: うん、音楽業界またまた騒然というね。でさ、思うんだけど、俺さ、よくここで、今は邦楽の方が洋楽よりも面白いって言うじゃん。それ、なんでかって言うと、ほんっとにここ2〜3年、日本の音楽、面白い新人がボコボコ出て来てんだよね。ほんっとに次から次へとさ。
T: 確かにそうだよねぇ。椎名林檎を筆頭に、ね。
E: 椎名林檎もそうだし。あのさ、サニーデイ・サービスが「若者たち」ってアルバムで化けたあたりから、この転機が始まったと俺は思ってるんだけどね。
T: え?サニーデイ・サービスが化けたって、どういう事?
E: あー。あの人達さぁ、デビューの頃ってもろ、フリッパーズフォロワーだったんだよ。
T: えーっ、そうなの?だって「若者たち」がデビューなんじゃないの?
E: うん、あれはメジャーの2、3枚目じゃないかな。俺、彼等インディーズから聴いてんだけど、それ入れたら相当ねぇ、試行錯誤があるワケですよ、「若者たち」で自分達のスタイルを確立するまでに。
T: そうなんだ。いやーさすが、ダテに邦楽の先ちゃんと呼ばれてないねぇ(笑)。
E: 呼ばれてないけど(笑)。でね、続きなんだけど、サニーデイの、「若者たち」以前から以後への変換って、編集・批評の時代から本音と素の時代への変換だったと思うんですわ。変化球の時代から直球の時代に変わったというか。
T: おっ、なんだなんだ、急に評論家みたいになって来たぞ(笑)。
E: (笑)。ちょっと言ってみたかっただけなんだけどさ(笑)。で、サニーデイだって、「若者たち」以前はフリッパーズの「ヘッド博士の世界塔」もどきのサンプリングなんかやってたんだからね。ジャケットとかもダサめの渋谷系みたいでさぁ(笑)。
T: そうなんだ。ふーん。渋谷系ねぇ。死語(笑)。今と全然イメージ違うじゃん。
E: うん。で、「若者たち」出た時のインタビューで曽我部恵一、「今まで、サンプリングとかネタ探しでやって来たけど、何がいいのかわかんなくなってきて、それで、もういいや自分の元々やりたかった音楽をやろう。いい曲を、ただ創ろうと思ったらこうなった」みたいな事言ってたのね。それ読んだ時、俺はあのアルバムすっげえイイと思ったものの、「でも結局これ、今度ははっぴいえんどを元ネタにしたって事だろ」と思ってたのよ。ところがその後、どんどんどんどんサニーデイ、オリジナリティ出てきて、ねぇ?本物っぽくなってきて。本物っぽくっていうか、飾らなくなってきたというか。演奏とかも素のままって感じで。
T: うん。俺なんかさ、もう根っから、いわゆるフォーキーな人達だと思ってたもん。
E: まぁ、サニーデイが今の状況を作り出したとまでは言わないけど、サニーデイの変化に、この近辺で起こった状況の変化を一番顕著に見てとれるんじゃないかと思うんですわ。
T: それ言うんなら、小沢健二の大変化っちゅーのもその辺じゃなかった?
E: あーっ、そうそう。まさに彼もそうだよ。 オザケンがソロになっていきなりアレんなった(笑)のも同じ頃だ。オザケンの方がサニーデイよりちょい早い。
T: 編集・批評のお手本みたいな音楽をフンフンーって感じでやってた奴がまるっきり天然のアーティストみたいになっちゃったからね。あ、それで思い出したけど、知ってる?小沢健二、世界デビューするって話。
E: えっマジで(笑)?
T: 最初江口さんに聞いたじゃん?マーヴィン・ゲイのトリビュート盤にオザケン入ってるって。それで俺も興味を持ってなんかレコード屋で見たんだっけな、その後何かで読んだんだったか忘れたけど、とにかく、モータウンがオザケン気にいっちゃったらしいんだよ。で、モータウンからデビューするって。
E: ほええ〜〜〜!!
T: モータウンからだよ(笑)?
E: すごいねぇ(笑)。
T: モータウンから世界デビューしちゃうんだからね。でもこれ、本人のためにも良かったんじゃねぇかい?いやホラ、小山田が今、世界レベルにいってんじゃん?だからオザケンも意外なところから(笑)。
E: そうだよねぇ。まぁでも、「ライフ」とかはモータウンっぽいノリもあったよね。
T: あったね。ソウルのノリがね。
E: じゃ、今後小沢健二、ソウルシンガーとして(笑)。
T: ソウルオザワ(笑)!でもオザケン俺も好きだけど、はっきり言って唄は上手くねぇじゃん。でもね、モータウンはオザケンのボーカルが気に入ったんだって。
E: ふーん。まぁ、あの人、声は特殊だよねやっぱ。
T: ソウルを感じたんだろうね、オザケンの声に(笑)。という事でゴメン、また話横道にそらしちゃったね。はい、江口さん、さっきの続き(笑)。
E: 話それるのは極楽CDの体質だから、もう(笑)。で、ですね。何言ってたんだっけ?忘れちゃったよ(笑)。
T: えーと。本音の時代に変わったというところじゃなかったでしたっけ先生(笑)?
E: そう、だからやりやすくなったんじゃないかな。それ以降の人達は。ある意味なんでもアリだからね今。いちいち言い訳しなくていいというか。実際それ以降はもう何だか立て続けで、中村一義出て来たと思ったら、スーパーカー出てくるわトライセラ出てくるわ、椎名林檎出てくるわ、くるりが出ておおイイって思ってたら今度は又、ナンバーガールというこれまたエライ個性のバンドが出て。
T: おお、やっとナンバーガールに戻ってきたね、話が。
E: そうそう(笑)。それでこの、ボッコボコいい新人が出続けている今の状況はですね、ロック、いわゆる洋楽ですね、この影響がもう完全に日本に根付いたという事なんじゃないですかね。あと、はっぴいえんどから俺の世代の佐野元春とか桑田佳祐とかまでずっと、日本語をロックにのせる戦いみたいなのあったじゃん。常に洋楽に対するコンプレックスがあったよね。
T: あったあった。カタカナ英語とか。日本語を英語のように発音したりね。
E: うん、そういう前の世代の試行錯誤も完全に消化されたんだね。サビだけ英語とかさ。そういうのも最近の若い奴やらないもん。最近のバンドとかコンプレックスないもん。まったく、洋楽に対して。
T: サビだけ英語(笑)。確かにそれダサイわ、今となっては。
E: ねぇ。最近の若いやつら皆、人の目気にしないっつーか、気負いもなく、素のままやりたいようにやってるように感じるんだよね。
T: それがまた、なんの気負いもなくひょこっと外国に受け入れられたりするんだよ。
E: するね(笑)。で、さっき言ったバンドの他にも俺は聴かないけど、ドラゴンアッシュとかそれこそゆずとか19とか(笑)。いいモノも悪いモノも若い世代で出揃ったでしょ。もう完全に世代交代が完了したって感じますね。
T: 江口寿史ももう過去の人になったか(笑)。
E: おぉーい!漫画界の話はしてねぇーーー!(泣笑)
T: (笑)。漫画界はともかく、日本のロックは成熟してきた、という事ですかね。
E: はい。・・・はー。何故今、邦楽が面白いのかって事を言うためにこんなに喋ちゃった。
T: そうだよ!持ってきたこのシングルの事、まだほとんど喋ってないじゃん。
E: (笑)。これは今一番好きな2曲で、へへ。
T: それはさっき聞いたよ!(笑)へへ、じゃないよもー(笑)。
E: これは2曲ともハイパーなロックですね。俺の、仕事を始める前のガソリンです(笑)。これを聴いてエンジン回してっていう。ただ、くるりの方はちょっとしたきっかけでスピッツみたいな売れ方をする可能性のあるバンドですけどね。メロディに大衆性があるというか。でもナンバーガールの方は・・・・・(笑)。歌詞が聞き取れない(笑)。歌詞カード読んでも意味がよくワカラナイという(笑)。
T: じゃ質問。
E: はい、何でしょう。
T: いや、このナンバーガールは俺も好きなんだけど、俺ねぇ、音的に好きになる事が多いから・・・・。
E: ああ、そうだね。
T: 俺、昔、ハスカー・ドゥーって大好きだったんだよ。
E: 何?ハスカードー?蓮川 堂(笑)?日本人(笑)?
T: はぁ〜(笑)?(脱力して)ハスカー・ドゥーって言って、はすかわ・どうって言った奴俺初めてだよ。あのー、じゃピクシーズなら知ってるでしょ?
E: ああ、名前は知ってるよ、もちろん。聴いた事ないけど(笑)。
T: まぁ両方ともアメリカのバンドなんだよ。で、アメリカのバンドって単純じゃん。でも単純な良さってのもあるじゃん。ラウドなギター鳴らして、それ一筋、みたいな。ピクシーズなんて、それをハゲでデブのギタリストがやっててさぁ(笑)。で、ハスカー・ドゥーとピクシーズがどういう関係だったか、ちょっと俺今忘れちゃったけど、とにかく、このふたつは共に、同じレベルで語られるバンドなんだよ。で、俺はすごい好きなんだよ。ほんでね、そのピクシーズとハスカー・ドゥーに思いっきり影響されてるのがナンバーガールなんだよ。
E: ふーん。そうなんだ。
T: だってホラ、こっちのアルバムの方に入ってる曲名見てみ。「ピクシー・ドゥー」って。
E: あらホントだ。モロだ。すげー、徳さん、洋楽の教養あるー(笑)。
T: ほめてないほめてない(笑)。口だけで言ってる口だけで(笑)。
E: いやいやだって俺は気付きもしなかった、っていうか知らないんだから気付くワケないんですが(笑)。このふたつのバンドっていわゆる轟音系?
T: 轟音系。でも本来なら轟音系って好きじゃないじゃん?俺も江口さんも。
E: うん。あんまり。
T: でも、本来好きじゃないものでも、なんかメロディであるとか、唄い方だとかでなぜか好きになる時ってあるじゃん?ハスカー・ドゥーとかも俺にとってはそんなバンドなんだけど。そこで質問。江口さんはこういう、ヒリヒリした音のバンドを何故好きになったのか?ナンバーガールのどういう部分が江口さんの琴線にふれたのか?
E: やっぱメロディじゃないかな。轟音の中に見え隠れするポップさとか。あとナンバーガールっていうグループ名とか、ボーカルの人すごいこう、銀縁メガネでなんか理数系の先生みたいなルックスでさ(笑)。それであんなブチ切れたような歌唄うとこなんかにもポップさを感じる訳ですよ。だからたぶん、ナンバーガールの一部分ね。全部を好きになったワケじゃないのね。アルバム全部はキツかった(笑)。だから今日、紹介したいのはシングル盤の方なワケです。このシングル「透明少女」に入ってる3曲は全部イイ。ナンバーガールのポップサイドってカンジ。3曲ともスゴイ好き。
T: なるほど。じゃ、くるりの方なんだけど。この前のアルバムあるじゃん。
E: 「さよならストレンジャー」
T: あのー俺、くるりってそんなに昔から知らないけど、江口さんがイイって言ってた「東京」聴いて、その時は、サニーデイ・サービスと同じ路線の、今どきのフォーキーなバンドだなと思ったんだけど、アルバム全篇通して聴いたらさ、民生を感じたのよ。あれプロデュースが佐久間正英なんだけど、そのせいかもしんないけど。どうなんだろ?
E: 奥田民生かぁ。いや、あると思うよ。くるりって、洋楽と邦楽をまったく分け隔てなく対等なものとして聴いてきて、影響受けてるバンドだと思うからね。民生も当然聴いてきてるはずだし。まあ、長くなったけど、くるりにしろナンバーガールにしろ、最近の若いミュージシャン達は、パロディとかギミックじゃない等身大の、日本独自のロックを完成しつつあるんじゃないかと思いますね。
T: そうだね。そういう気が確かにする。だからいいねぇ、江口さん、邦楽専門ちゅうイメージになりつつあって(笑)。
E: (笑)。
T: 確かに洋楽ははっきり言って停滞しとると俺も思ってて。ここんとこ、良いのってなかなかなかった。でも!
E: いよいよ発表の時が(笑)!いってもらいましょー(笑)。
T: 今回の目玉発表ーっ(笑)!それは、アルミナム・グループ!
E: なんだそれ?まったく知らねぇぞーっ。
T: アルバムタイトルが「ペダルス」。自転車のペダルのペダルだね。で、ホラ、ジャケット見るとさ。ソレ風ってのがなんかわかるでしょ?
E: わかるね(笑)。いかにも俺等好きそうな(笑)。
T: で、なんで俺、こんなもの見つけて買ったかというとね、渋谷WAVEのインディーズ&オルタナ系の棚ってあるじゃん。そこにポップも何もなくポンっとあったのよ。
E: ふーん。
T: まだ入ったばかりでポップ書いてなかったと思うんだけど、普通ホラ、ポップも何もないと買わないじゃん?なかなか。まったく知らないミュージシャンだと。でもコレ、ちょっと気になって手にとって見たら、ジャケットのビニールにシール貼ってあってね、そこに「フィーチャリング ジム・オルーク」と。
E: 出たーっ!また出たジム・オルーク(笑)!
T: で、それだけじゃないんだよ。ショーン・オヘイガンも(笑)。
E: わーっ。旬のカタマリだーっ(笑)!
T: あと、トータスのメンバーもひとり参加してるんだよ。ほんとに旬の奴等ばっかりでさ。で、そういう大物ゲストの名前を表に出して、それを売りにしてるバンドってショボイのが多いじゃん。でも騙されたと思って、ダメモトでいいやと思って買ったわけよ。
E: したら当たりだったんだ(笑)。
T: そう(笑)。大当り。で、スリーブとか良く見たらね、ジム・オルーク、全曲プロデュースしてるんだよ。ショーン・オヘイガンは1曲めだけバンジョーで参加してるんだけど、この曲がもう、素晴しい。
E: バンジョーで参加(笑)。ちょっと聴いてみたいっすね。
T: これは聴かんとイカンですよ。(CDをかける)
E: (曲が流れる)ふんふんなるほど・・・・(ジャケットを見ながら)・・・あっコレ、レーベル、ミンティ・フレッシュなんだ。なるほどねー。
T: まず、このアルバムに関して言いたい事はいっぱいあってねぇ。まずこの1曲目だけでもたくさんある。普通、こういうギターポップ系のバンドって1曲が短いじゃん。3分4分じゃん?でもこれ9分超えてんだよ。普通あんまりないよそんなの。しかしその9分の曲が、全く長さを感じさせない。だから、必然性があって9分になってるっちゅう事だよね。いやジム・オルークいい仕事しとるわ。
E: めちゃくちゃ仕事してるよね、今(笑)。
T: ほんと、旬の人だねぇ。でね、この曲以外はちょっとジャジィーで。ちょっとジャズっぽいギター入ったり。でも基本的にはギターポップなんだよ。そこにジム・オルークが魔法がをかけてて、なんちゅうか、音像の配置の仕方とかね。「ユリイカ」聴いて、俺つくづく思ったけど、彼、生楽器を気持ちよく全面に出して、その裏の方でシンセみたいなのをチョロチョロ流すみたいなの大得意だねぇ。それがこのアルバム全篇に出ておりますね。で、惜しむらくは、ハイラマズ臭がもうちょっと入ってたら、もっと好きになるね。この1曲目にあの、もろハイラマズなバンジョーが出てきた瞬間、もうヤッホーちゅう感じだからねぇ。
E: いやこれはもう、好きな要素テンコ盛りみたいな。
T: そういうもんですな。それとあと、俺このアルバム聴いた時、真っ先に思い出したのがプリファブの2枚目だったの。それは俺が初めて聴いたプリファブのレコードで、聴いてみようと思ったきっかけがまた、プロデューサーで、トーマス・ドルビーだったの。
E: ふんふん。そうだよね。「スティーブ・マックイーン」だったっけ?
T: うん。あの頃俺、トーマス・ドルビー大好きで、彼が一番カッコよかった頃だよね。あの頃トーマス・ドルビーと言えばエレポップの第一人者だったじゃん。
E: 俺もメチャメチャ好きだったー。
T: ね?片やプリファブはアコギかき鳴らして、青筋立ててシャウトするような、フォークロック系、まぁ典型的なネオアコバンドだったじゃん。なんでトーマス・ドルビーがプロデュースすんのかなと思いつつも聴いたわけよ。したらもう、一発でハマっちゃって。プリファブの、まだ若くて青くさい音を生かしながら、シンセサイザーの音でひんやりと包みこんで、すごい透明感のある音を作ったわけね。それでもう、メロディや曲的にも好きなんだけど、音的にもメチャクチャ好きになっちゃって、それでプリファブにズッポリハマったんだよね。で、今回のこのアルバムのケースと似てんなーと思ってね。こういう、前衛的で時代の一歩先行ってる人ちゅうのは、けっこうポップなものっていうのもやりたくなんのかね。
E: ジム・オルークはもう、今完全にポップなのやりたいみたいな感じね。
T: あとこういう、電子系っつーか音響系の人って生音って好きなのかねぇ。
E: 好きなんじゃないかなぁ。ジム・オルークのアコギの音とかすごいキレイだもんねぇ。まぁ、音フェチだよね、ようするにね。音色フェチっていうか。
T: そうなんだよ。音なんだよね。例えば方向性をどうするとかいうプロデューサーもいるけどジム・オルークとかは音質自体にこだわるんだよね。音キチなんだよね。要するにオタクか(笑)。
E: 日本のプロデューサーってそういうタイプあんまりいないかな?
T: コーネリアスとかそうじゃない?
E: あ、そうかも確かに。
T: いっその事あれだな。モータウンから出る小沢健二のアルバムは小山田がプロデュースするってのはどう(笑)?しゃれになっていいと思わない?
E: 小山田か(笑)。やっぱ、つんくでしょ(笑)。
T: つんく〜(笑)!?
E: いやー(笑)、「ラブマシーン」って今度の曲で、つんくすっかり認めちゃって(笑)。この曲も今回入れたかったんだけど。まぁいいや。
T: まぁそれは次回ジックリ語ってもらって(笑)。ま、長くなってしまいましたが、今回のイチ押しというコトでアルミナム・グループ、こういう音が好きな人は皆さんマスト・バイですよ・・・って言っても・・・・
E: こういう音ってどういう(笑)。どこで?ジム・オルークで?ジャジィーでこじゃれた音で?
T: いやつまり(笑)、今の旬の音が好きで、ギターポップみたいなのも好きな人、即買いして下さい。ハイラマズが好きな人も買って下さい。
E: はい。俺も買いたいと思います。でもモーニング娘。の「ラブマシーン」も買うかもしれません。つーかもうほとんど買っちゃいそうです(笑)。
T: 買いたくてたまんないんじゃん(笑)。



(第3回 終わり)
(1999.9.8 寿スタジオにて)